松屋銀座100周年を寿ぐ、奈良晒の大暖簾!
薬草染め(本草-honzo-)エシヌeshinuお知らせピックアップコラム
松屋銀座100周年のイベントに行ってきました
5月1日、NARA TEIBANでお世話になっている松屋銀座の百周年を寿ぐイベントが開催されました。社長以下店頭に並んで法被姿でお客様をお迎えし、鏡割りの後、ふるまい酒のイベントも。
しかし何といっても最大のトピックは、NARA TEIBANの仲間である岡井麻布さんの「奈良晒(ならざらし)」の大暖簾が松屋銀座の入口と店頭各所に掲げられたこと。
奈良の伝統工芸品である奈良晒は、伝統工芸士である岡井麻布さん一家が手織りした麻織物にだけ許される呼称です。岡井さんの工房には、今ではもう手に入らなくなった手績みの麻糸が渦高く積まれています。産業としては成り立たなくなったこの貴重な工芸をなんとか後世に繋ごうと、お祖父様の代に糸績みの職人さん達から買い集めたものなのだそうです。
「この糸がなくなったら、奈良晒も終わりなんです」と岡井さん。
でも若い岡井社長はきっと次の世代にもこの貴重な文化を受け渡してくれると信じています。
そして岡井さんが松屋の格式ある大紋を染めるという大切な仕事を託したのが、徳島のBUAISOUで修行した後、奈良でindigo classicという工房を立ち上げた藍染師の小田さん。自身で藍草を育て、その葉を収穫し、蒅を作り、藍建てして染め上げたその藍色は、静かな気品をたたえて、世界の商業地GINZAの中心部で千年の古代から吹く風に揺れていました。
これは百年は軽く使える暖簾です。いや、保管方法によってはもっと永くその姿を保つに違いない。
松屋さんの百周年のお祝いに、これから先の百年の益々の発展を祈念する特別な贈り物となりました。
松屋の社長と少しだけお話しする機会があったので、そのことをお伝えるすると、嬉しそうに頷いてくださいました。
伝統に裏打ちされた手仕事のチカラを、改めて私も深く認識した次第です。
この素晴らしいセレモニーに参加できて光栄でした。
そして関わった全ての人に栄光あれ!
NARA TEIBAN @MATSUYA GINZAも7周年を迎えました
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